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  • 2009.12.17
  • 戸建オフィスで働くスタイル
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原宿通りの終点、千駄ヶ谷の隣、生活感のしみ込んだ雰囲気を持つ神宮前3丁目。オフィス街では感じられない特有の空気。その空気そのものと言うべきシンプルな三角屋根の白い家、それが株式会社シナップのオフィスだ。

― 戸建を選んだ理由とは

「元々、仕事をする為の空間が好きではなかった。蛍光灯とタイルカーペットの無機質なハコで、やらなければという義務感でやる仕事をしたくなかった。」と話すのは、この戸建をオフィスにしようと決めた代表取締役の坂西氏だ。株式会社シナップはコミュニケーションデザインを旗印に、インターネットをもっと楽しくもっと面白いものにしたい、とWEBサイトの制作等を手掛けている。クリエイティブな仕事ゆえ、単なる空間のハコに閉じこもって作業するのではなく、個人の柔軟な発想を大切にするべく自由な働き方のできるこの戸建を選んだ。

― 働いてみて実感する戸建のメリット

戸建であることの最大のメリットはひとことで言うと「あたたかさ」だ。これはこの物件を借りる際の大きなキーポイントだった。社員が自らの責任のもと自由に働くことを目指したら、固定観念化されているような味気ないオフィスではなく、例えば床は木であるようなやわらかい雰囲気がイメージされた。そうやって探していたら、選ぶものは戸建だったと坂西氏は話す。本来、戸建は家族が集まる場所。すべてを共にする一体感に似たその「あたたかさ」は、戸建特有のやわらかい匂いであり、ここではオフィス内での雰囲気でもある。こちらのオフィスではフリーアドレス制を採用、更に仕切りをなるべく作らないオフィス空間を目指した。当初は、固定席をつくらないことで座る場所や使う書類など自分の働く環境をつくり出せたらと始めた。ただ、空間の醸し出す「あたたかさ」が、社員の意識を変える効果もあったに違いない。業務的には自己完結してしまう仕事、ただこのオフィスになってから社員同士のコミュニケーションは格段に増え、自然と助け合いの風土ができたという。だからこそ個々人が黙々とパソコンに向かって仕事をしていてる風景を見ていても、どことなくやわらかい空気が流れ、仕事をしなくてはいけないというとげとげしさがない。この雰囲気こそ、自由な発想で新しく面白いものをつくりたいと目指すのに必要なエッセンスだったのだろう。

― 戸建ならではの使い方

オフィスというハコを借りると、書庫やデスク、社員の動線など限られた空間をいかに効率良く使うかを考えがちだが、戸建という空間は効率性とは次元の違う、どう働くか?という自由な幅を与えてくれる。このオフィスでは、余裕のあるスペースを自社が主催するトークイベントで使用したり、外部にイベントスペースとして使ってもらうこともある。二義的には、社員が自ら足を運んでイベントに参加しないのであれば、中にイベントを持ち込んでしまおうという意味も込められている。仕切りのないこのオフィスの一角で定期的にイベントが行われれば、いやがおうでも社員は興味を示し、刺激になっているという。

オフィスはただ仕事をするだけのハコではなく、社員の働き方や生き方への訴求と考えれば戸建を選んでみるのも面白い。自立した個人を目指してほしいという坂西氏の想いがあるからこそ、自由な働き方のできる戸建をオフィスにするという選択肢が生まれたのかもしれない。
  • PHOTO:A・B・C
  • メインワークスペース
    フリーミーティングスペースでは、定期的にイベント等も開催される。スペースの一部にはダーツを行えるスペースも。
    フリーアドレスでのワークスペースには、壁面にまとめられたキャビネットがまとめられておりすっきりとした収納となっている。
  • PHOTO:D
  • 役員デスク
    社長用のデスクと2セットが配置されている。但し、仕切りはなく、風通しの良い環境。
  • PHOTO:E・F
  • エントランス付近
    玄関をはいると抜けた空間が広がる。正面の赤いカーテンの裏に水回りが集中している。
  • PHOTO:G
  • 階段スペース
    完全な仕切りがないので、日の光も、人の存在感も上下階で共有できる明るい階段。
  • PHOTO:H
  • 建物外観
    この建物に写真のような室内空間が広がっていることは、なかなか想像がつかない。
  • 取材協力会社
  • 株式会社シナップ
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